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川勝守《三角縁神獣鏡と東アジア世界(続)》出版

川勝守 中古史
2024-09-14

著者:川勝 守

出版年月日:2015/06/08

ISBN9784762965500

判型ページ数:B5752ページ

定価:本体15,000円+税

 

【内容目次】 

 

第一章 王仲殊氏の三角縁神獣鏡研究について〔王仲殊論文の問題提起/王仲殊論文の課題と展望〕

 

第二章 『考古』1959年第1期以来、鏡鑑関係論文題目名及び鏡鑑リストのデータベース

 

第三章 『文物』350期総目索引『文物』500期総目索引両著の鏡鑑論文名一瞥

 

第四章 『文物』1974年第1期以来、鏡鑑関係論文題目名及び鏡鑑リストのデータベース

 

第五章 中国各地博物館銅鏡目録等における後漢以降神獣鏡画像鏡等三形態事例区分の調査

 

第六章 王趁意著『中原蔵鏡聚英』について

 

第七章 日本三角縁神獣鏡紋飾の淵源―四川地方の揺銭樹画像磚神獣鏡画像鏡の関係について―

 

第八章 黒塚古墳三角縁神獣鏡の出現

 

結語

あとがき

索引

 

【はじめに】より

 

先に『三角縁神獣鏡と東アジア世界』の著書を公刊したところ、いくつかの根本的批判を頂いた。その一つは、日本考古学の立場から、私の著書では京都府木津川市の椿井大塚山古墳までにしか言及しておらず、 その後の重要な発掘事例たる奈良県天理市柳本古墳群中にある黒塚古墳に触れていないこと、同古墳は椿井 大塚山古墳と同じく三〇数面の舶載鏡を出土したこと、しかも邪馬台国畿内説の考古事例として有名な桜井 市の箸墓古墳や纏向遺跡などに近いことが重要とされる。次の批判は明言されてはいないが、中国鏡研究の事例が蒐集事例のみで、考古事例は部分的指摘に止まっている点である。これは分かり易く言えば、中国考古学学術誌である『考古』『文物』のデータベースの作成が要請されるということである。

本書の狙いは前著の補充ではあるが、単なる付け加えではない。考古事例や鏡鑑資料の物による検討は個例が増加しただけ新事実が付加されるのは当然である。そこにいかなる新発見があるか、甚だ興味深いものがある。ただ、ここで特記しておきたいのは前著の段階でもすでに先行研究として存在し、その問題提起は決して無視できない価値を有する中国社会科学院考古研究所王仲殊氏の所説について、前著では敢えて検討しなかった。それを本書の第一章として取り上げて、その研究の重要な成果と逆に研究史上看過できない問題点や疑問点を整理し、その批判点の論点を具体的に述べ、本書の考察の前提を確立したいと考えた。さらに王仲殊氏の研究を三角縁神獣鏡問題の新領域として位置付け、その十全な検討を目指すことを本書の課題とした。これが本書を『三角縁神獣鏡と東アジア世界 続』と名付けた所以である。




川勝守《三角縁神獣鏡と東アジア世界》

出版信息

 

著者:川勝 守

出版年月日:2012/10/10

ISBN9784762929847

判型ページ数:B5824ページ

定価:本体15,000円+税

 

【本書より】(抜粋) 

 

日本の歴史において東アジア世界が果たした役割は決定的である。1世紀の後漢光武帝の金印や3世紀の「親魏倭王」卑弥呼の時代以来、近世近代に至る2千年近く、常に然りであった。東アジア世界はいかなる歴史的空間か。一口に言えば、中国王朝国家と周辺国家の関係する「場」である。周辺「国家」がいかに形成されたか、これを東アジアの歴史と関連させて理解する。これが本書の目的である。中国王朝国家と周辺国家との関係は、特に冊封関係と呼ばれる外交秩序があった。近代以前の東アジア世界の外交秩序を理解しようとする時に中国を中心とした冊封朝貢関係を常に念頭に置く必要があることを記しておきたい。

本書の主題である「三角縁神獣鏡と東アジア世界」について、本書における著者の執筆構想を説明しよう。周知のごとく、三角縁神獣鏡には「景初」「正始」という三国魏王朝の年号を刻んだ鏡が多く、それが240年(景初4正始元年)に倭国女王卑弥呼(いわゆる邪馬台国女王卑弥呼)が魏王朝に遣使朝貢した返礼として魏皇帝から下賜された鏡百枚に関係する鏡に他ならないとされる。問題は三角縁神獣鏡が現在まで中国大陸からは一枚も発見されておらず、そのため同鏡が中国で鋳造された鏡か日本で作造されたものかの議論は決着をみていない。さらに重要課題として、日本における三角縁神獣鏡の発掘発見情況がそのまま女王卑弥呼の所在地、すなわちいわゆる邪馬台国の所在を証明する物的資料であるとして、いわゆる邪馬台国論争に関わる超重要な話題になるからである。これに関してこれまで汗牛充棟とも言える多くの著作が世に出されている。それでも著者が一書を加えようとする企図はどこにあるか。著者は三角縁神獣鏡の問題は三角縁神獣鏡のみを対称としても答えは出てこない。三角縁神獣鏡が何処で鋳造されたかはともかく、それ以前の中国銅鏡の系譜にあることは自明であり、それ故に中国古代銅鏡、特に漢式鏡ともいうべき前漢後漢両漢代銅鏡の研究が必須であるということは言を俟たない。

本書『三角縁神獣鏡と東アジア世界』の編別構成を説明しておきたい。第一部 日本における三角縁神獣 鏡研究史の問題点は、日本における三角縁神獣鏡研究にとって、特に重要と思われる三人の著書を三章に分けて紹介した。第二部、中国における古代銅鏡文化研究の伝統と各博物館銅鏡目録データベースは、各地博 物館の古鏡紹介を兼ねて中国銅鏡文化研究を総括した。第三部の日本における出土鏡及び博物館美術館所蔵鏡の研究では、第十三章に伊都国平原遺跡出土鏡について、平原1号墓出土銅鏡の大鏡の意味、倭国王帥升の東アジア世界での位置を述べた。……要するに、本書は中国日本の各博物館等機関所蔵の鏡鑑の各種データベースを作成し、三角縁神獣鏡の鏡鑑研究上の位置の正確な測定を行うことに努力したのであった。

 


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